アメリカに移住してよかったことのひとつに、誰かと比べる・比べられる機会が減ったということを感じています。
どこに住んでいても今はSNSで繋がっていて何かしら比べることはできますが、
海外に移住したことで日本にいる友人・家族とは土俵が変わり、比較してうらやんだり、もしくは妬まれたりすることが減ったように思います。
特に女性は、自分の仕事、容姿、趣味など以外にも、夫の仕事、住んでいる家・場所、子どもの容姿、頭の良さ、運動ができるか、、
など自分以外の属性・環境でも比較されがちです。
まだ我が家の娘は2歳なので、子どもの出来不出来を比べる段階にはないですが、それでも、あの子の方がおしゃべりが上手とか、もうこんなことができるとか、比べられることはたくさんあります。
自分の幸せは自分で感じる・決めるものであってそんなの気にしなければいいことだと思います。
わたし自身そんなに気にするタイプではないですが、それでもそんな枠の中から少し飛び出たことによって、楽になったような気持ちになることがあります。
今回はそんな話です。
会社内での人間関係
日本人がほぼいない、日本人女性に限るとひとりもいない職場で働いています。
そして、白人、アフリカンアメリカン、アジアン、中東系、ラテン系‥等々あらゆる人種の人たちがいるので、一定のものさしで比べる・比べられるということがありません。
また、入社してくる年齢も、新卒(学部卒・修士・博士)、転職、あるいは一度社会人を休んでMBAをとった後に入社してきたり、といろいろなので誰がいくつかもよく分かりません。そもそも人種が違うと年齢を推測することも困難です。
履歴書に年齢や性別、国籍を書くことはありませんし(そういった属性で判断・差別しないように)、入社後も年齢の話をおおっぴらにすることは日本より少ないように思います。
ブロンドで背が高いきれいな白人女性を見て、あんな風にうまれてたらなぁと思うことはありますが、もはや比べるとか嫉妬するの次元じゃありません。。
日本で働いていたときは、誰がかわいい、新しく若い子が入ってきた、なんてことで自分の容姿や年齢が比較されることってたくさんありました。
みんな日本人だし、新卒で毎年若くてぴちぴちした女の子男の子が入ってくるので、必然的に自分の容姿や年齢と比較してしまいます。
アメリカでも、どこかで日本以上の熾烈なマウンティングが行われているんでしょうが、わたしはもともとそこに入ってもいないので、知らぬが仏、ただただ気楽だなぁという感じで仕事に専念できます。笑
アメリカでの友人関係
アメリカに移住しても、日本人コミュニティで友人関係を築く限り日本人マウンティングは発生するでしょう。
特に、アメリカの中でも日本人が多い地域に住んでいればなおさら日本と同じようなことになるとは思います。
ですが、ラッキーなことに私はあまりそういったことを経験せずにいます。
ひとつには、そこまで日本人が多い地域ではなく、大きくてヒエラルキーが強固な駐妻コミュニティみたいなものがありません。
夫の地位によって妻の順位も変わります的な‥ってわたしは駐妻じゃないけど。
駐妻の友人たちも、そういうことで困っている人は少なく、割と自由で選択可能な友人関係を築いてるように見えます。
そして、わたし自身は日中仕事しているので、平日に日本人の友人と会う機会がありません。
休日や夜に友人と遊ぶことはありますが、気の置けない比較的限定的なメンバーです。
駐妻の子も、国際結婚の子も、アメリカ国籍の子もいて、それぞれにうらやましい部分もありますが、それぞれに大変なことがあるのも分かるので、お互い支え合っているという感覚の方が大きいです。
子どもも、数年後には日本に帰る子、ハーフの子、両親は日本人だけどアメリカうまれ永住予定の子、英語漬けの子、日本語に多く触れている子、など色々です。それぞれ状況がちがうので、どう教育していくか、いまどういう発達具合かということも、比べはしても、それぞれだよね、という感じです。
何かしらお互いを“比較する”ということは常に起こりえますが、変に劣等感を感じたり、逆に無意味な優越感をもったりということが少ないように思います。
会社の友人、子どものデイケアのママたちは、基本アメリカ人なので、広く浅くお付き合いというくらいで、今のところ困る事案は発生していません。
日本の友人関係
それこそ学生時代は自分よりかわいい子、スタイルのいい子、お金持ちの子、モテる子‥
いつも比べては気にしていた気がします。
大人になってそれぞれ環境が変わることで、そういった部分は減ったように思いますが、結婚したり子どもをもつことで、また違う比較の対象がうまれます。
ですが日本を離れて、変に比較することが少なくなりました。
いや、比べることはむしろ日々増えるのですが、それこそ生活のベースが違いすぎるので、お互いちがうよね~で済むようになりました。
日本にいたら、港区に住む友人と、郊外から1時間半かけて通勤している自分(例えばです)を比較してうらやむこともあるかもしれませんが、
東京都内にマンションを買うこととアメリカで一戸建てを買うこと、比べても仕方ないしどちらがいいかも分かりません。
仕事も、日本の会社とアメリカの会社、どちらがいいかも判断しかねます。なんならお給料も、為替の変動を考慮するとうまく比べられません。
子どもの教育も、日本にいたら、小学校中学校を受験させるか、どんな学校に入れたか‥でやきもきするかもしれませんが、日本で有名私立小学校に入った子と、アメリカで現地の教育を受けている子、比べようがありません。どっちもいいね、という感じです。
日々の遊びに行く場所、外食の場所、休日の過ごし方‥どれをとっても違うので、そっちはそうなんだいいね~と、単純に楽しめます。
ましてや、さらにまた違う国に住んでいる子もいるので、もうそれこそ「みんなちがってみんないい」です。
家族との関係
わたしには日本に住んでいる姉がひとりいます。
姉にも、娘と半年違いの子どもがいるので、お互いの近況をしょっちゅうやり取りしています。
同性のきょうだいでは当然起こることですが、子どもの頃から何かにつけて比較されていました。
主観ですが正直に書くと、子どもの頃からわたしの方が勉強ができて、いわゆる出来のいい子でした。
姉は、明るくて友だちがたくさんいましたが、勉強嫌いで成績はあまりよくありませんでした。
そのため比較されて嫌な思いをすることは、おそらく姉の方が多かったと思います。
それでもお互い仲の良い姉妹だと思っていましたが、なかなか子どもができなかった姉より先にわたしが妊娠したことで、関係が悪くなった時期がありました。
今はすっかり良い関係に戻りましたが、そういった経緯もあり、わたしがアメリカに移住してお互いを比較しようがなくなったことは、わたしたち姉妹にとって良い影響を与えた気がしています。
それこそ姉はすこし郊外に住んでいますが、例えばわたしが港区にキラキラのタワーマンションを買ったら嫉妬されていたかもしれません。実際買えませんが。
子どもの育て方、何を与えるかどこに通わせるか‥そんなこともいちいち気にしていたかもしれません。
でも今はベースが違いすぎるので、姉も「そっちも楽しそうでいいね~!」と単純に違いを楽しんでくれます。
姉との関係が悪くなった時期、母がとても心配していたので、今の状況はふたりにとってよかったと母も言っていました。
現在の状況は、これからもっと長くアメリカに住み、知り合いも増え、子どもも大きくなっていくことによって変わっていくものだと思いますが、
いまのところ、アメリカに移住して、女のマウンティング合戦からすこし解放されたというお話でした。
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